2016年10月18日(火)、アマゾンより新しいキンドル端末「Kindle Paperwhiteマンガモデル」の発表がありました。
いままで一番人気だったキンドル端末「Kindle Paperwhite」を、マンガ向けに特化させた特別仕様とのこと。なんでも、日本市場だけで販売することが決定した日本限定バージョンなんだとか。
発売日は2016年10月21日(金)、端末を受け取れるのはこの日以降となりますが、すでに10月18日(火)の時点でアマゾンの公式ページでは予約がはじまっていました。
それで実際、アマゾン公式ページ内を見ていくと、「マンガモデル」で向上された点が細かに紹介されていたのですが、せっかくなので、その紹介文をひとつひとつ読みながら、ぼくが現在使っている、通常版の「Kindle Paperwhite」と比較した感想をまとめてみたいと思います。
マンガモデルと通常版の価格の違い
通常版の「Kindle Paperwhite」が14,280円だったところ、マンガモデルは16,280円と、2000円のアップ。
通常版で使えた、年額3900円のアマゾンプライム有料会員だと4000円安くなるというキャンペーンも、マンガモデルで使えるようなので、価格の違いはこの2000円だけを気にすればよさそうです。
コスパ的な面で、通常版との比較をするには、この2000円の価値が違いにあらわれているかどうか、という話になりそうですね。
「マンガ好きにぴったり」と公式サイトで紹介されている点
約700冊のマンガがこの一台に
従来のKindle Paperwhiteの8倍、32GBのストレージを搭載。マンガなら約700冊、書籍なら数千冊を保存可能。マンガを思う存分お楽しみいただけますーKindle Paperwhiteマンガモデル公式ページよりー
これはすごくいい改善点だと思います。公式サイトでは、「Amazonコンテンツはクラウドに無料・容量無制限に保存可能」などと、うたわれているのですが、クラウドは無制限でも端末のストレージ容量には制限があるので、その容量によって、端末自体に入れられる本数、持ち歩ける本数が変わってきます。
マンガは小説などと比べて、イラストデータのサイズが大きく、相当、ストレージを圧迫するのでなおさらです。
とはいえ、通常版にも4Gの内臓ストレージがあり、マンガでも数十冊単位で入れることは今までもできたので、「Wi-Fiのない家の外への持ち出し」といった面では十分だったのかもしれませんが、
自分のように、けっこう大量にキンドルでマンガを読む人にとっては、定期的に端末からデータを削除しないといけないのが、めんどくさい。
それが、8倍の約700冊入るとなれば、「削除しなきゃ」と思う頻度も、ぐっと減る、もはや普通に使っているときには気にしなくていいレベルだと思うので、使い勝手は格段に上がりそう。
これは、キンドルの専用端末全体に言えることで、通常版の「Kindle Paperwhite」だけでなく、その上位互換商品である「Kindle Voyage」や「Kindle Oasis」でも内臓ストレージは4Gなので、数万円かけた上位互換より、2000円プラスのマンガモデルの方がよい気もします。
とここまで書いて…
とも、思ったりしましたが、一応、全部の内容見ていくということで続けます。
快速ページターン、連続ページターン
「快速ページターン」でマンガのページめくりのスピードが33%アップ。さらに「連続ページターン」機能は、画面を長押しすれば、ページが高速で切り替わるのでお気に入りのシーンまで簡単に飛ばし読みが可能。ーKindle Paperwhiteマンガモデル公式ページよりー
いままでも、普通に1ページ1ページゆっくりと読んでいくときには、文字ベースの本でもマンガでも、切り替わりの速度は極端に気になるほどでは無かったのですが、
確かに、パラパラと数ページを流し読みするときや、キーワードを拾い読みするとき、文字情報の少ないアクション系の漫画などでは、どうしても読む速度を端末の切り替わり速度に合わさざるをえないという、もどかしさがありました。
それが、多少改善されるのであれば、読み方の幅も広がるので、嬉しいとこです。
ただし、この改善は端末のハード面の話ではなく、中身のソフト面の話なので、「マンガモデル独自のものじゃないんじゃないの?」と気になって、よくよく調べてみると、
やっぱりそうで、10月下旬のタイミングで通常版もアップデートで対応されるとのことでした。
Amazon公式サイトの通常版のページにもしっかりとその旨、書かれています。マンガモデルと通常版の違いにはなりませんね。
ピンチ&ズームで拡大も簡単
小さい吹き出しや、細かな絵を見たい時は、ピンチ&ズームで簡単に拡大が可能。セリフが多いマンガや細やかな描写を楽しむのにぴったり。ーKindle Paperwhiteマンガモデル公式ページよりー
これは地味に嬉しい。いままでは拡大の操作がKindle端末独自のもので、使いづらかったのですが、iPhoneなどのスマートフォンと同じ仕様になりましたね。
ただ、これもページめくりの速度同様に、ソフトウェアのアップデートで全Kindle端末が対応されるようなので、マンガモデルは関係なく、「Kindle専用端末自体の使い勝手か上がったよ」という話のようです。
ここらへんのページ速度向上や、拡大表示などは、マンガモデルの公式サイトに、実物を撮影した分かりやすい動画がのっているので、一度見てみるとイメージもしやすいかと思います。
従来モデルと変わらない「Kindle Paperwhite」の特徴
見開きフルスクリーンビュー
ページ続きのシーンも見開きビューで、一画面に表示可能。見開きで表現された迫力のシーンも存分にお楽しみいただけます。ーKindle Paperwhiteマンガモデル公式ページよりー
これは公式サイトでは、「マンガ好きにぴったりの特徴」として、紹介されていますが、マンガモデル独自のものではなく、
おそらく、すでに通常版でも可能だった、横画面にすると見開きのフルスクリーン表示ができる設定のことを言っているのだと思います。
まぁないよりあった方がいい機能なのは確かですが、横画面にすればその分画面も小さくなります。
いつもは大きな表示で読むために、だいたいの人は縦画面で読むかと思うのですが、見開きにしたいときだけ横画面にするのはけっこうな手間です。
横画面にしてまでこの「フルスクリーンビュー」の機能を使うのは、ほんとにゆっくり眺めたい見開きページがあったときくらいな気がします。
気になる続きも検索いらず
マンガを読み終えると、シリーズの続きが表示され、気になった続きは検索いらずで簡単にお読みいただけます。また、気になるシリーズ全巻を1-Clickでまとめ買いすれば、よりスムーズにお読みいただけます。ーKindle Paperwhiteマンガモデル公式ページよりー
これも、もとから、通常版ペーパーホワイトだけでなく、Kindle全般で搭載されていた仕様ですね。次の巻が出てるか読み終わった瞬間に分かるのは確かにいいとこ。
豊富な品揃え
ベストセラーや話題の最新作まで6万冊以上のマンガをご用意。また、通常の書籍も35万冊以上の和書を含む400万冊以上のラインナップをご用意。多くのKindle本は、紙の本よりもお安くお求めいただけます。また、日替わりセールや月替わりセールで、いろいろなタイトルがさらにお得に。ーKindle Paperwhiteマンガモデル公式ページよりー
これもいままで通りです。最近はKindle版の発売が早くなってきたので、嬉しいところ。
驚くほど美しいディスプレイ
300ppiの高解像度で、前世代機の2倍のピクセル数。表示される文字は今まで以上に印刷物のようにくっきりと美しく。ーKindle Paperwhiteマンガモデル公式ページよりー
通常版と同様の仕様。このきれいさは体感的にも感じます。
通常版ペーパーホワイトよりもひとつ価格の安いモデルもありますが、実物を見てみると文字やイラストのくっきり感が違うので、買うならペーパーホワイト以上のものがよいかと。
就寝前の読書にも
目に優しいフロントライト搭載。タブレットのバックライトのように目に向けて光を当てるのではなく、ディスプレイの表面を照らすので、目が疲れにくく快適。明るさを調整して、おやすみ前にも最適の読書体験を。ーKindle Paperwhiteマンガモデル公式ページよりー
通常版と同様の仕様。疲れにくさは個人的にはあまり感じませんが、自然な光の量で見やすいなとは思います。
明るい日差しの中でも反射しない
マットなe-inkスクリーンを採用。タブレットやスマートフォンのスクリーンと違って、明るい日差しの中でもまぶしい光の反射はなく、本物の紙のような読み心地。ーKindle Paperwhiteマンガモデル公式ページよりー
通常版と同様の仕様。確かに外で読むときなどは照り返しなくて快適です。
通勤・通学中も快適な読書
薄さ9.1mm、重さ205g、数千冊保存できるストレージ。片手でも疲れにくく、好きな本を何冊も持ち運べるから、通勤・通学中の読書にもぴったり。ーKindle Paperwhiteマンガモデル公式ページよりー
通常版と同様の仕様。薄さや重さも完全に同じ。ちょうどいいサイズだと思います。
片手で快適な読書
一紙の本より軽いので、長時間の読書を片手で快適に楽しめます。ーKindle Paperwhiteマンガモデル公式ページよりー
通常版と同様の仕様。上のサイズ感に関連した話ですね。まぁ文庫本とかもあるので、一概には言えない気もしますが、どんな本でも同じ重さ、大きさで読めるってのは、やっぱいいですよね。
読書だけに集中できる
Kindle Paperwhiteは読書に特化して設計された端末です。Eメールシュ通知などの気が散る機能はなく、集中して読書を楽しむことができます。ーKindle Paperwhiteマンガモデル公式ページよりー
通常版と同様の仕様。プッシュ通知気にしなくていいのは、確かにいいところ。
数週間の長時間バッテリー
Kindle Paperwhiteなら、常にコンセントを探す必要はありません。一度充電すれば、最大6週間(*)読楽しみいただけます。 *明るさ設定10、ワイヤレス接続オフで1日30分使用した場合ーKindle Paperwhiteマンガモデル公式ページよりー
通常版と同様の仕様。これは使っててほんと思います。ぜんぜん電池切れない。
数千冊保存できるストレージ
もう本棚のスペースを気にする必要はありません。一般的な書籍のKindle本であれば本体に数千冊、クラウドには容量無制限で好きなだけ保存できます。ーKindle Paperwhiteマンガモデル公式ページよりー
通常版と同様の仕様。最初の方でもふれた点ですが、クラウドで勝手に管理してくれる便利さは確かにいいとこ。
端末まったく関係ありませんけど、公式サイトのマンガモデルの参考画像の端末にはまっていた画像が、大好きな「弱虫ペダル」だったのはちょっと嬉しかったです。
Kindleの端末に関する参考記事
通常版とマンガモデルだけでなく、ほかの端末との差も気になるのであれば、こちらの記事をご覧ください。今回の記事とあわせて読むことで参考になるかと思います。