暮らし方

子育て経験者10人に聞いた!子供の学びに役立つおすすめの絵本

我が子に「本」から学んで欲しいと考えているお母さんお父さんはけっこういらっしゃるのではないでしょうか?

まだお子さんが小さなころから、絵本の読み聞かせをされているご家庭も多いかと思います。しかし、そんなときに困ってしまうのが、絵本のチョイス。「より学びのある1冊を」と、絵本探しをはじめてみても、図書館や本屋に大量に並んでいる本をかたっぱしから自分で読んで、よいものを選ぼうなんてすると相当な時間が必要です。

そこで今回は「学べる絵本」というのをテーマに、直接、10人の子育て経験者の方々に、おすすめの絵本を聞いてみました。実際に子育てをされている中でお子さんが興味深く読んでいた絵本や、「この本がこんな場面で役立った」といった体験談など、いろんなお話を伺うことができました。ぜひ参考にされてください。

子供の学びに役立つおすすめの絵本9冊

だっだぁー

推薦人:m.s.mam
この本は、長女も長男もお気に入りの本で、どちらも、0歳の時から大好きな本です。

本の中は赤ちゃんがよく喋る擬音語がたくさん出てきます。その擬音語にあった粘土細工の顔もとてもユニークで読んであげている私も思わず、そんな顔になってしまいます。同じ発音で毎日読むのではなく、発音を変えてみたり、音程を低くしたり高くしたりして読んであげるのもおすすめです。

毎日、読んであげていると赤ちゃんも覚えて擬音語を喋りだしたり、笑って喜んだり、何かしら反応してくれて、まるでお喋りしているみたいで読んであげている私もとても嬉しい気持ちになりました。

1歳くらいになると読んでほしい時に自分で持ってきたり、擬音語も一緒に喋ったりして楽しいです。

最近は4歳になった長女が1歳の長男に読んでくれます。長女はまだ字は読めませんが、大体内容を覚えているのと、粘土細工の顔をみて大体わかるのでしょう。そういう長女と長男の姿を見ているとほっこりします。1歳の長男は歯磨きを嫌がって口を開けない時があるので、そういう時にだっだぁーの擬音語を真似して歯磨きしています。

ノンタンぶらんこのせて

推薦人:おおさく
この絵本は私が子供の頃に読んでいたものです。実家に残してくれていたものを娘用に持って帰って来ました。

内容はノンタンという猫の主人公が、ぶらんこをひとりじめしてしまうお話です。ノンタン、ノンタン、ぶらんこのせて。そんなふうに次々とやってくるお友達に対して、ノンタンはやだやだと言って順番をゆずってあげません。ぼく次は立ちのりするんだもんとかなんとか、わがまま言って絶対に順番を代わってあげようとしないノンタンのいじわるなこと!

結局、10まで数えたら順番代わるよと言ったくせになかなかちゃんと数えないノンタンは、お友達を怒らせてしまいます。その後のノンタンの告白が可愛らしく、実はノンタンは3つまでしか数を数えることができなかったのです。

最後はみんなが一緒に10まで数えてくれて、ちゃんと順番を代わって仲良く遊べてめでたしめでたし。小さい頃にありがちな遊具やおもちゃの順番争いについて、とてもわかりやすく子供らしい展開で学ぶことができると思います。ノンタンのお友達たちがちゃんと怒ってくれるし、理由を聞いたらちゃんと仲直りできるところもいいと思います。良くないと思えばそう口に出せばいいし、理由があるなら正直に話せばいい。話を聞いて納得できたら、仲直りすればいいのです。

子供らしくわがままで、しかし素直なノンタンもまた、親しみやすい主人公だと思います。何度も読んだせいもあるでしょうが、いまだに絵本のフレーズを覚えているのはリズムよく読めるからかもしれません。子供と一緒に声を出して読みながら、公園でのマナーやお友達と仲良く遊ぶコツを学ぶことができる絵本です。

はちうえはぼくにまかせて

推薦人:ゆきんこ
おすすめしたいのは、「どろんこハリー」シリーズの作者でもあるジーン・ジオン作による「はちうえはぼくにまかせて」です。

小さな男の子トミーは、夏休みに旅行するご近所さん達のはちうえの世話をすることを思いつきます。”うえきばち1こで1にち2セント”。

時に図書館で植物についての本を借りて勉強し、毎日一生懸命世話をする姿はとっても可愛らしい。また、成長したはちうえの植物で家の中がジャングルのようになっていく様もおもしろいのです。最初ははちうえに迷惑顔だったお父さんですが、トミーが無事に世話を終えてご近所に全てのはちうえを返すと、”いなかにいるようで懐かしかったなぁ。我が家はこれから夏休みってのはどうだい?”と言って、いなかへの旅行を提案してくれるという、ハッピーエンド!

これは、我が家の娘にとってお気に入りの絵本となっています。この話から、一生懸命働くと達成感を感じられること、時に報酬やご褒美をもらえること、を学んでいるようです。また、夏休みになるとご近所み~んなが楽しそうに長期旅行へ出かけてしまうなんて、なかなか長期休暇が浸透しない日本のバカンスとはえらい違い?!そんな文化の違いをも、自然に知ることができて、おもしろいと思います。

小さなお子様から小学生くらいでも、学ぶことのとっても多い絵本ですよ。

えりまきの花

推薦人:yuyuまま
幼稚園に通っていた時に園からプレゼントしていただいた本です。

ある日公園で遊んでいた子供たちが、木に掛けておいた襟巻が無くなっているのに気づきます。そこに残されていた足跡をたどって行くと、着いたところはキツネの巣穴でした。襟巻は出産間近のお母さんぎつねに掛けてあげるために子ぎつねが拝借したのでした。

これを読んであげた時、娘から「子ぎつねは優しいね、貸してあげた子供たちも優しいね。」という言葉が出ました。人に対する優しさや、思いやりの気持ち、どういう時にどういった行動をすると喜んでもらえるのか、ということを考える時に役立つ絵本だと思います。たまにお腹が大きい妊婦さんを見かけると、赤ちゃんがいるのかな?席を譲ってあげた方がいいかな?と考えることができるようになりました。

また、子供だけでなく、襟巻を黙って持ってきてしまった時の、お母さんぎつねの子ぎつねに対する気持ちや対応の仕方も親にとっては勉強になるところだと思います。挿絵もほんわかと優しいタッチの絵で描かれており、見ているだけでもほっこりとします。

11ぴきのねことあほうどり

推薦人:ころっけママ
私が紹介する「11ぴきのねことあほうどり」は馬場のぼるさん作の「11ぴきのねこシリーズ」の中の1作です。主に子供が幼稚園に入る手前まで読み聞かせていました。

とある街でコロッケやさんを営む、11ぴきのねこたちは毎日毎日せっせとコロッケを作っていました。とても美味しいコロッケは飛ぶように売れ、ねこたちは大忙し。夜は余ったコロッケを食べますが… 毎日毎日コロッケばっかり!コロッケはもう飽きてしまったから違うものが食べたいな。と思ったのかねこたちは口々にあー、とりのまるやき食べたいねえ、と呟きます。すると窓から1羽の旅をしているあほうどりが、コロッケわけてくださいなとやって来ます。鳥の丸焼きだ!と大喜びのねこたちは、コロッケをあほうどりに与えました。

お腹がいっぱいになったあほうどりはふと、この美味しいコロッケを兄弟たちに食べさせたいというのです。1羽を11ぴきでわけるよりも、たくさん鳥の丸焼きが食べられる!嬉しくなったねこたちはあほうどりのすむ島へと向かうのですが…結末は衝撃的で、読んでいる方も感情がこもってしまう1冊です。

この絵本から学べる事は「数を数えること」です。実はこのあほうどり、3つ以上数を数えることができません。
例えるなら「みっつが、みっつと、ふたつがひとつ」のように11という数字を分けて考えられるようになっています。読み聞かせをする時に、指を折って一緒に数えたりもしました。 更に子供達に「みっつが、よっつだといくつかな?」と聞くと一生懸命に小さな指を折って数えようと頑張ってくれます。

小さな頃から数字に触れることは大切なことだと思います。自然と足し算や掛け算が身についていたようで、小学校に行っても数字がわからないから嫌いと言わずにチャレンジする様子が伺えました。

あ・あ

推薦人:megumi
長男の出産祝いにいただいた三浦太郎さんのこの本がおすすめで、0歳児の頃は私が「あ・あ!」と、いうと笑ってくれたり、うちの子は本の中にあるひよこの絵がかいてある「ぴ・ぴ」がお気に入りで、何回もそこを読んで笑っていました。1歳を過ぎるとなんとなく物の名前がわかってきたり、自分でしゃべれるようになってきたので一緒に本を読むことができるようになりました。

2歳になると私に「よんであげるね」といって、本を持ってきて読み聞かせてくれたり、ちょうど妹が生まれたので、小さい妹にも読んであげていました。

長男が小さいころ車嫌いで、チャイルドシートに乗せると必ず泣いていたのに、この本を持ち込んで一緒に読んでいたら気が紛れてまったく泣かなくなりました。外で読むときは大声で叫ぶので出せませんでしたが、家や車の中などの人目が気にならない所ではとにかく重宝しました。

0歳児のころからこの本をきっかけにたくさんの本を見せていたので、幼稚園に入園した今でも本が大好きです。
本の文字数も少なく、文字自体もかなり大きいので、老眼の母でも難なく読めていました。小さい子からお年寄りまで一緒に読んで楽しめる本なので、本の読み初めにはかなりおすすめです。

はじめてえほん あいうえお

推薦人:みぞれだま
私がこの本を見つけたのは地元の児童館でした。子供が今1歳なのですが、この本を凄く喜んで見ていました。ページ数も多く、あいうえお順であいうえおにまつわるイラストページです。(例えば、『い』なら犬のイラスト)

あいうえおも覚えられる、物の名前も覚えられる、絵本も厚紙で破られたりしそうにない、絵本も小さくかわいい、持ち運びに便利などなど本当にいい本です。それと他の絵本に比べて値段もお安く、子供も気に入って凄く喜んで見ていたので購入しました。

子供は今色々な物を覚えている段階ですが、絵本を一緒に寝る前などに見ていると、この本のお陰で犬のページになるとワンワンや猫のページならにゃあにゃあと言えるまでになりました。まだ年齢が1歳なのであいうえおの順番などはわからないですが、もう少し年齢が上がればこれで字も覚えれるし、あいうえお順も覚えれる様になってくると思います。

本当に買って良かった絵本になりました。値段もそんなに高くないので、絵本をあまり持ってない方にはオススメしたいと思います。

はじめてのあいうえお

推薦人:まめ
本には1才からの絵本と書いてありますが、個人的には0才から長く使っているあいうえおの本です。

はじめは、フラッシュカードのようにあいうえおを順番に読んで聞かせ、次にイラストの名前を読みます。

1才半になった頃からは、一緒にイラストの名前を声に出して繰り返していうようになり、説明文を聞いて「あひる、かわいいね~。いちご、たべたいね~」というような反応をするようになりました。

2才頃には、自分でページをめくって読み始め、3才頃には、初めてみる絵本も自分で読めるようになりました。

今は、4才になったばかりですがお手紙を書くのが楽しいようで、この本の大きな文字を指でなぞって練習したり、分からない文字があったら本の中から探して、写すようにして、自主学習の練習にもなっています。

一番上の子がこの本1冊でひらがなの読み書きが出来るようになったので、下の二人にも読み聞かせています。ただ、かなり頻繁に読んでボロボロになっています。値段も高く無いので、また同じのを購入しようかと思っています。

おべんとうバス

こちらはお二人の方におすすめしていただきました。

推薦人:真珠まりこさん
保育園で働いているときに、一歳児のこどもたちにとても人気でした。こどもが好きで、覚えやすいトマトや玉子焼き、おにぎりなど色々なお弁当のおかずが次々とバスに乗るお話です。「はーい」と言って入るのでこどもたちも一緒に真似しながら読んでいました。

普段恥ずかしがってなかなか返事をしない子も、この本を読んだあとで「おにぎりさんたちみたいなお返事出来るかな?」と言うと元気に返事が言えるようになった子も、居るほどでしたよ!

また、色々なおかずが出てくるので食事の面でも活用させて頂いたことが多かったです。絵本の中に出てきたねと興味を持たせたり、緑野菜のブロッコリーも出てくるので苦手な子には絵本の話をしながら、「ブロッコリーくんも、~ちゃんバスに乗りたいんだって」と食べることと関連させながら食べられたこともありましたよ。絵も親しみを持てるような可愛いもので、一ページごとに短い文章で話がすすんでいくので、こどもたちにもわかりやすく一緒に楽しめる一冊となりました。

 

推薦人:かじこば
子供が1歳の時に友人からプレゼントされ、それ以来、その位の子のちょっとしたプレゼントはいつもこの本にしています。

その時期の子供はお返事が大好き…。ハンバーグくん、はーい。ページをめくると、次々におべんとうのおかずが現れて、名前を呼ぶと、お返事します。我が息子も一緒に名前を呼んでお返事していました。それが親子のやりとりとして、とても楽しかったです。

また、一つ一つ、登場してくるので、物の名前を覚えることができました。テンポがゆっくりで、1歳の子供にはそのテンポが合っているようです。

みかんちゃんがいなくて、お弁当にみんなが揃った時、嬉しくなりました。みんなで仲良くしようという気持ちが育まれると思います。揃ったその美味しそうなおべんとうを、おいしくいただきます!今日は、どれから食べようか?そんなやり取りが食育にもなったと思います。

イラストも可愛らしくて息子も大好きな絵本でした。 言葉が少し出始めた子や絵本に興味を持ち出した時期の子供にはオススメの絵本です。

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