働き方

【チーム術】目標や計画はいつメンバーに伝えればいいか?「シンプルに考える」

僕が思うに、日本人には「変わるのは悪いこと」というイメージが強い。だから、計画の変化にネガティブに反応してしまう社員が現れる。

ならば、計画を発表しなければいい。そうすれば、計画が変わったかどうか誰も気づかない。みんながハッピーになれるし、何より変化への抵抗がなくなるんじゃないか、と。ー30 計画はいらないー「シンプルに考える」

LINE株式会社元CEO 森川亮さんの著書「シンプルに考える」より、IT業界における、計画の取り扱いに関するひとこと。

「いつ発表するか」ではなく、「そもそも発表しない」。いままでの一般的な感覚からすれば「情報共有をチームでしないなんて」と感じてしまうかもしれない。

しかし、変化が早いインターネットの世界では、数ヶ月先、数日先のことさえ、正確に予測することは難しい。変化への対応速度が重要になってくるのだ。市場環境が変われば、計画も変えなければいけないが、変更することにその都度、批判するメンバーがでてくれば、素早く環境に適応することができなくなってしまう。

「計画がなければ何をすればいいか、チームがどこに向かえばいいか分からないではないか」と疑問が浮かぶが、そこは「どこまでを共有するか」という問題であるようだ。会社として目指す大目標は共有した上で、そこにいたる道すじや方法は共有せず、事業リーダーには達成してほしいベースラインだけ伝えるのだという。「計画」がないわけではなく、「詳細」を社内にアナウンスすることをやめたのである。

これは個人単位でも同じことが言えるだろう。有言実行は格好いいが、言ったそばから撤回していては、信用できない人だと思われてしまう。状況をすべて理解していない人からみると、「言ったことを変えた」という事実だけが残ってしまう。信頼関係が大事だからこそ、「どこまで公開するか」と、情報の取り扱いに気をつけるのである。

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