働き方

“少し寝足りない”と思った時には、すでに認知機能が大きく低下していることも?

「少し寝足りない日々が1、2週間続いただけで徹夜以上のダメージが生じる」少し借りたつもりでも法定外金利で膨れあがる借金、それが睡眠不足なのである。「朝型勤務がダメな理由」第1章 第3回 知らぬ間に膨れ上がる寝不足ローンにご用心 よりー

国立精神・神経医療研究センター部長 三島和夫さんの著書「朝型勤務がダメな理由」より、継続的な軽い寝不足がもたらす、悪影響に関する指摘。

「少し寝足りない」という状態は自覚症状も薄く、知らず知らずのうちに慢性化してしまいがちであるが、それが続くことで「徹夜」と同じような状態になってしまうのだという。

本書の中では、この根拠として、軽度の睡眠不足が認知機能に及ぼす影響を調べた研究事例を合わせて紹介している。

人によっても差異はあるだろうが、4時間睡眠では1週間を超えると1晩の徹夜と同じレベル、6時間睡眠ですら10日を超えると、同様に徹夜と同じレベルまで認知機能が低下するのだそうだ。

上記を読んで「自分はそんな眠くならない」と思った人も、ひとつ気をつけた方がよさそうなのは、自覚している「眠気」と、実際の「認知機能」の低下率はイコールではなく、差があるという点だ。

眠くなくても、自覚症状なしに認知機能だけが下がっている状態はありうる。

とくに「短時間睡眠をずっとやってたら今では眠くならなくなったんだ」なんて自慢げに語っている人がいれば、注意が必要。それは「眠気」に対する慣れであって、センサーが壊れている状態かもしれない。実際の能力値である「認知機能」はしっかりと下がっている場合もあるのだ。